激録・引きこもり事件対策部隊密着24時!!
たかし「ふひ……フヒヒww 平日の昼間から2ちゃんでスレ立て楽しいお(´^ω^`)」
ゥゥーッ……ゥゥゥウウウウッ……!
たかし「……ん? なんだ、サイレンの音がずいぶん近いような」
拡声器《引きこもり事件対策部隊だ!! カーテンを開けろ!! さもなくば、後悔することになるぞ!!》
たかし「ファッ!?」
拡声器《一階のおふくろさんが泣いているぞ! 今すぐカーテンを開けて、姿を見せなさい!》
拡声器《……たかし! たかし、お願い! カーテンを開けて!! この人たちは本気よ……。まだ家のローンが残っているのに!!》
たかし「な、なんだぁ!? ハッ!?まさか、ついにウチにも、例の奴らが……!?」
シャッ!(カーテンの開く音)
特殊部隊A「姿を現わしたぞ!!」
特殊部隊B「撃ち方用意!! 全員、構え、構え!」
たかし「ヒェッ!? う、撃つな! もちつけぽまいら!!」
拡声器《よくカーテンを開いた! えらい!! さぁ、次は部屋のドアだ。さっさと着替えたら、ゆっくりと自分の部屋を出て、洗面所で顔を洗い、歯を磨くんだ。入念にな!》
たかし「う、うるせぇ! おまいらにそんな指図をされる筋合いはねぇ!! 漏れは部屋から出ないぞ! こ、ここから出るくらいなら、死んだ方がマシだお!!」
特殊部隊A「警告、|撃《て》ェーーーーッ!!」
ズガガガガガガガガ!! ドドゥーン!!(銃声)
たかし「ヒェーッ!?」
カーチャン「アーーーッ!? 家の壁がァーーーー!!(金切り声)」
拡声器《……次は警告射撃では済まさないぞ! 素直に部屋から出るか、死かだ!》
たかし「そんなの、どっちも死ぬって言ってんだろ!! クソッ!! 立てこもってやるお!!」
カーチャン「無駄よ!! もう我慢の限界っ!! 無理矢理引きずり出してでも、アンタが働いて稼いだ金で弁償させてやる!!」
特殊部隊A「ご協力感謝いたします! 突入班、ガスマスク着装! 催涙弾、撃ち方始めッ!!」
スコンッ、スコンッ! ……バシュッ! シュゥゥゥゥゥゥ……
たかし「ゲホッ、ゲホッ……! ウッ、クルシ……!? なんだこれは……!?」
ドンッ!! ……ドンッ!!《ドアを叩く音》
たかし「……ハッ!?」
バァンッ!!(ドアがぶち破られた音)
特殊部隊C「床に伏せろ! 両手を見せろ!!」
特殊部隊D「せめて着替えて! 風呂くらい入れ!!」
特殊部隊E「たまには出かけろ! 夕方寝るな!!」
特殊部隊F「友達は元気!? 彼女作ったら!?」
特殊部隊G「履歴書代わりに書いておいたからね!! ハロワ行くぞ!!」
たかし「ぐああああああああああああああ!? 離せええええええええ!! 嫌だああああああ!!!!」
ナレーション「……一見、平和で豊かな国に見える現代の日本。しかし、我々の知らない場所では、このように、凄惨で、壮絶な戦いが繰り広げられているのだ。……これは、我々が生活する社会の裏側で、シロアリか寄生虫の如く蔓延るクソニートどもを許さず、日夜戦う正義の味方に密着した完全ドキュメンタリー番組なのである……!」
激録・引きこもり事件対策部隊密着24時!!
(↑くるくる回って出てくるタイプのテロップ)
バーン!(破裂音SE)
ウーウゥゥゥゥ……(離れていくサイレンの音)
番組本編へ続く(つづかない)
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