いぐあなとうふ店:きまぐれ文筆&情報ブログ

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【レビュー】折りたたみナイフ「オピネル カーボンスチール #9」を黒染めしてみたら、ちょっとだけ失敗した話

OPINEL Carbone Steel No.9 を黒染め加工してみました。

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「失敗点は、黒染めした直後に刃を触っちゃったことと、二度漬けによる染めムラ(主に刃の付け根)です」

――大丈夫だ、問題ない。どうせそのうちハゲ散らかす(負け惜しみ)。

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「こんにちは。いぐあな豆腐です」

 先月、フランス発祥の折りたたみナイフとして名高いOPINELの9番を購入しました。まだちゃんと使ったことはありませんが、そのうちキャンプとかで使ってみようかなと思ってます。

(0゚・∀・)+wktk

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 さて、このナイフ、ブレードの素材がステンレス鋼と炭素鋼から選べるようにと、それぞれのサイズで二種類ラインアップされており、私が買った炭素鋼のモデルですが――放っておくと普通に錆びます。

 んで、DIYの錆止め加工として、ご家庭でもお手軽に出来るのが「黒染め」やら「黒錆び」などと呼ばれるものですね。

 黒染めの話の前に、刃物における「錆び」という現象を超簡単に説明すると、刃物の素材として一般的な「鉄」の性質により「水」「酸素」と化学反応を起こすが故に生じるもので、鉄をボロボロに腐食させてしまう――言わば、刃物の天敵です。

 この現象は、錆びは錆びでも、「赤錆び」と呼ばれるもので、一般的に「放っておいたら、錆びちゃったー」なんて言うときの錆びは、大体これです。

 なので、炭素鋼(カーボンスチールとも)製の刃物については、水気の多い場所はもとより、空気中の水や酸素とも反応してしまうので、使いたいときにきちんと使えるよう保管・お手入れには注意が必要というわけですね。

 お次は本題。黒染め加工のお話。

 黒染め加工で生じる「黒錆び」という現象も、読んで字の如く、錆びの一種ではありますが、こちらは、赤錆が生じる前に黒錆を生じさせておくことで、金属の表面を保護し、赤錆が入り込む隙間を無くしてしまうことが可能な、錆は錆でも、刃物の心強い味方なのです。スゴイ!ヤッター!!

黒染め(黒錆び)加工の作業手順

 黒染めのやり方は、わりと簡単です。用意する物も多くありません。

 はじめに、黒染めする刃物の表面をキレイに洗浄・脱脂します。オピネルの炭素鋼ナイフに関しては、錆止めのオイルがそこそこ塗布してあったので、必須作業ですね。

 なお、私は、最近よくスーパーとか公共施設の入り口で見かけるコイツを使いました。

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 その名も、

 「イソプロピルアルコール」

です。

 絶対に、噛まずに三回以上連続で言える自信が無い

 「イスォプルォピィルアルコォル」

と、いうそうです。可哀想ですが、長いので以下「IPA」と省略します(´・ω・`)

 IPAには、強力な脱脂作用があるため、今回の黒染め加工には、もってこいの液体というわけですね。これをナイフの刃体に直接かけて、しっかりオイルを洗い流してやります。拭き取りも忘れずに。

 なお、めちゃくちゃ揮発しやすいので、使用後はちゃんと蓋をしておかないと、おそらく悲しいことになります。あと、油断して吸い込むと、むせます。むせました。

 洗浄・脱脂が終わったら、次に、紅茶を鍋で煮出します。

 紅茶の種類は何でもいいと思います。いぐあな豆腐の家には、丁度、しばらく飲んでないドライフルーツ入りのオサレな紅茶が二種類ほどあったので、それらをスペシャルブレンドしてグツグツ煮出しました。時間とかもテキトーです。なんか、良い感じに「自分の口に入れたく無いくらいの濃さ」のお茶が出来たら、それでオッケーです。

 家の中が、紅茶とりんごと桃の良い香りに包まれている……。

 紅茶が出来たら、次にクエン酸水溶液を作ります。要は酸性の液体が必要なので、お酢とかレモン汁でも良さげですが、お酢はクサイし、レモンは勿体ないので、私は家にあったお掃除用のクエン酸を使いました。

 これを、先に鍋で煮出しておいためっちゃ濃い紅茶と混ぜ合わせると、黒染め液の完成です。

 なお、いぐあな豆腐は、適当に暮らしている生き物なので、今回の作業では、紅茶の量の二割ないし、三割くらいの量の飽和クエン酸水溶液を用意しました。

「大体、こんなもんやろ」と。

 なお、試しに舐めてみたら、当たり前のようにクソ酸っぱかったです(^*^ii) 

 そして、いよいよ黒染め開始です。丹精込めて適当に作った黒染め液に、ナイフを容赦なくドブ漬けにします。容器は、ペットボトルを切ったやつとかで大丈夫です。

 ただし!!高温のまま黒染め液をペットボトルに注ぐと、ボトルが溶けますのでご注意を!! ええ、私は若干溶かしましたがなにか? 

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 なんか、オシャレなカフェとかのメニューにありそうな飲み物にも見えますが、飲めません。

 たぶん、飲んだら死にます。いや、知らんけど(^ω^;)

 色は紅茶だし、すごくシュワシュワしてるんで、一見すると、とても美味しそうです。おそらく、このシュワシュワが化学反応ですね(適当)。良い感じに、ナイフの表面を黒染めしてくれているようです。こういうの、いつまでも眺めていられる……(´ω`)

 そんで、大体三、四時間後。

 ここに貼るべき結構重要な写真を撮り忘れましたが、ナイフの刃体は真っ黒です。

「しかし、まだだ。まだ終わらんよ」

 くれぐれも、この時点では絶対に刃体に触れないこと。

 黒錆君は意外とデリケートなので、黒染め液から出した後は、注意深く、流水でナイフを洗い流し、完全に刃体を乾燥させます。

 さらに、刃体の水分が乾燥したら、乾性油を塗布し、今度は油が乾燥し切るまで、最低でも一週間くらい放置してからじゃないと、刃体には触らない方が良いです。いや、触ってはいけません。触ったら死にます(大嘘)。

 なお私は、ナイフを水で洗い流した直後、意図せず台所の布巾にナイフを擦ってしまい、せっかく綺麗に出来た黒染めを台無しにしてしまいました。

 そんで、結局、ナイフを黒染め液に二度漬けすることになり、結果、少しだけ染めムラが出来てしまいましたとさ。トホホ……(´;ω;`)

 さて……憂鬱な気分で二回目の黒染めを終え、三日ほどしっかり乾燥させた後、仕上げに乾性油であるアマニ油をぬりぬりしましたが、ここでも要注意です。

 マジで、乾くまで、絶対に、さ わ る な。

 ……失礼しました。いえ、決してフリでは無いです。

 黒染め液から出したところの話でも書きましたが、この工程を終えても、油が完全に乾ききるまでは、オピネル君のことを「ヤベー奴」だと思って、距離を置き、放っておいてあげて下さい。でないと……  

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 ……こうなります。

 刃の根元部分、黄色の丸は、二度漬けによる染めムラです。

 刃を展開・折りたたむ際の指掛け部分の赤丸は、油が乾く前に触ってしまったことによる黒錆の剥げです。

 どちらも、見るに堪えないレベルではありませんが、どうせなら美しく仕上げたい……

「そんなふうに考えていた時期が、俺にもありました」

 ……かえって、こういうのも味があって良いとは思いませんか。

 異論は認めない(血眼)。

炭素鋼とステンレスの違いについて

「黒染めとか、めんどくさそうだし、やっぱステンレスで良いじゃん?

 ……って思った方も多いかもしれませんが、錆の生じにくい性質を持つ「クロム」などを添加したステンレス鋼と比べて、炭素鋼は硬度が低く、つまり、仮に切れ味が落ちても研ぎ直しやすいという、我々エンドユーザーにとって相性抜群な性質があるのです。 

「あ、刃こぼれしちゃいましたか?ではまず、どこのご家庭にもあるダイヤモンドブレードを装着したグラインダーを用意します」

 ……って、話にはなりませんね。なる訳が無い。はい。

 硬度が高い刃物は、丈夫で長持ちする反面、刃の切れ味を向上・回復させたいときにそれなりの道具・技術が必要になるということでもあります。 

「切れ味とか、そんなに気にしないよ。それに、箱出しの時点で、ちゃんと切れるように研いであるんでしょ?」

 ――って、思うじゃん?

 ところがどっこい! まぁ……刃の付いたナイフなんで「切れ」はしますが、今回、私が買ったオピネルの切れ味は、良くはなかったです。ぶっちゃけ、うちにある裁縫用の裁断バサミ(二十年選手)の方が、よっぽど、スパスパ切れます。 

そこで、炭素鋼ですよ、奥さん

 今はこういう便利な電動のシャープナーとかあるんですぜ?↓

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 ……いや、あの「せっかくなら砥石使えよ」とかいうご意見があって当然かとは存じますが、自分、基本不器用なんで。あと、面倒くさがりなんで……ハイ(^ω^;) 

 だから、まぁ……実用上の切れ味と利便性だけでいえば、ステンレス製ナイフと、イ○ンとかの台所用品売り場に置いてあるステンレス包丁用のシャープナーの組み合わせで良いのかもしれませんが、そこは、ほら……アレだ。

 

 

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「カッコ良いじゃん? なんやかんや自分で手入れしたメッチャ切れる刃物って」

 

 ――みんな大好き、日本刀だって炭素鋼だよ? ほーら、カッコイイだろ??

 6/16追.ggったら、日本刀の材料は炭素鋼じゃ無くて玉鋼とかいうらしいです。適当言ってすみません。生きててすみません。

 

かしこっ☆(ゝω・)v